オランダ人の兄弟 IKEAにいた頃のお話
昨日までIKEAの同僚の日本人3名をご紹介させて頂きましたが、今日は、IKEAで最も仲が良かった外国人の同僚を一人ご紹介させて頂きます。
それはローレンスというオランダ人の男です。
以前、ローレンスのことを簡単にご紹介させて頂きました。
彼は、僕が採用をしたIKEA港北のマーケットホール(1階雑貨売り場全体)のセールスマネージャー(部長)です。
ローレンスは港北に来る時に、僕のことをものすごい警戒していたようです。理由は、僕のポジションの一部を奪う形で来るということを彼は知っていたので、僕が攻撃してくるのではと思っていたらしいです。
僕自身から、彼にマーケットホールマネージャーになって欲しいとお願いしているので、攻撃するよりも感謝しかありませんでした。
住んだ家は渋谷区中目黒、100坪ぐらいの庭付きアパート。子供は、鈴木紗理奈さんのお子さんと一緒のインターナショナル幼稚園に通わせていました。
同じ役職なのにこの格差笑。
ローレンスは、IKEAの販売方法を良く知っており、一緒に働いてとても勉強になった。
オランダには、IKEAのマニュアルや研修プログラムを作るコンセプトセンターがあります。彼は、そこの直轄の店舗、デルフト店に所属していたのです。
そして、とても数字に強い男でした。
直感とハートで動く僕にとって、数字の強い人はとても相性が良く、有り難い存在です。
ローレンスが来て以来、港北のセールスチームは最強のチームとなります!逆進がどんどん進んでいきます。港北で歴代で1番高い売上を記録するのもこの年です。
プライベートでも、二人でよく遊びにいきました。
一緒に、カラオケに行ってガンズを歌ったり、渋谷のクラブに行ったり、回転寿司を食べに行ったり、家でバーベキューをしたり、鳥貴族で焼き鳥を食べたり。二人とも小さい子供が家にいたのに良く遊んだなぁと、今思えばそんな感想です笑
約1年半港北店で一緒に働いた後、僕は本部に行き、ローレンスはマレーシアの店舗に異動します。ローレンスの奥さんがオランダ育ちのインドネシア人だったため、東南アジアに住むことも興味を持っていたようです。
IKEAを退職する前に、一度、ローレンスの住むマレーシアに、家族で遊びに行きました。
行ったらびっくり、クアラルンプールの中心地の高級マンションに住んでいました笑
200平米のマンションには、大きなリビングにベッドルームが4部屋、お風呂が3つ、トイレが3つ、屋上にはプールとジム。近くには大きな公園と環境抜群のところに住んでいました。
「お前もマレーシアに来ればこんな生活が待っているぞ。紹介するから来ないか?」
と誘いを受けましたが、家業があるからとお断りをしました。
多分、妻はこういった海外の生活をしたかったんじゃないかな。。。と思いましたが。
僕には、家業を継ぐミッションがあったし、子供にはグローバルのリーダーになって欲しいと思っているけど、そのためには、日本で育って欲しいと思っていたので、海外在住はあまり考えていませんでした。
こういった豪華な生活もありかなと思いますが、あんまり身の丈にあっていない生活をするのも、バチが当たる気がして、できるだけシンプルなライフスタイルを心がけています。
話がそれました。
そのマレーシアの旅行中のある夜、僕とローレンスは海岸で二人でビールを飲んでいました。
ローレンスが言いました。
「お前には、家族共々感謝している。カズが日本に呼んでくれなかったら、俺たちはオランダの小さな村の小さな家に住んでいた。今ある生活が信じられないくらいだ。ありがとう」
僕も言います。
「こちらこそ、日本に来てくれて感謝している。ローレンスが来なかったら、俺はセールスマネージャーのプレッシャーに負けて、大好きだったIKEAを挫折して退職するかもしれなかった。本当に助けてくれてありがとう。」
「ところで、親父さんの会社には何年間働く予定だい?終わったら、また一緒にIKEAで働こう!」
オランダには、あんまり日本の家業の相続といった考え方はないらしいです。
「多分、一生だよ。会社を大きくしたら、またお前を雇うよ。」
という捨て台詞と波の音が静かなビーチに響いていました。
そのあとは、くだらない話で夜中まで二人で大爆笑。二人ともめちゃ泥酔して、部屋に戻りました。
お互いのことを最高の形で褒め合い、感謝し合えた最高の夜だったなあと思います。
ローレンスまた会おう!
ブログを始めて今日で丁度1ケ月。今のところ毎日続いています。全く苦ではありません。この調子で続けていきたいと思います。
いつも読んで頂き、本当にありがとうございます。
(写真は、ローレンスの出身地、オランダの都市デルフトの風景。僕も2回行ったことがあります。)