怒涛の港北編③ I K E Aにいた時の話
<ブログ著者 前澤和宏について>
皆さん、初めまして。株式会社マエザワ(店舗名ピオン)の3代目後継者の前澤和宏と申します。世界一楽しい空間を作るのが夢でそれを実現させるため静岡の家業に入社しました。ピオンが皆さんにとって地域のディズニーランドになりたいと思って頑張っています。会社経営をしたり、You Tuberをやったり、2児の父親だったり、ラッパーだったりします。このブログでは、僕の体験した事や感じた事を楽しくお伝えできればと思っています。宜しくお願いします。
1978.08.13生まれ
② またまたコマーシャルビューでの吊し上げ、今回は本当にヤバかった
I K E A港北に就任して1年まだ全然、チームから信頼されていない、自分も自信がない、何をやっているかもわからないと迷走していた時、いや、完全に止まっていた時に、コマーシャルグロースレビュー(お店のテスト)がやってきました。鶴浜の時もあったのですが、今回は、海外からお偉いさんがやってきて、3日間ぎっしりと詰められるものです。
海外からのお偉いさんは、I K E A歴何十年の本当のお偉いさんで世界中のI K E Aで名が通る人ばかりなのです。それぞれの部門からやってきて、合計5名の人たちを迎え入れました。
これが本当にキツかった。
前日の懇親会、セールスの審査員ドイツ人カぺは、一発目の会話から
「お前の店のP A X(タンスの商品名)は1年間で何メートル売れているんだ?」
と質問。
何メートルって、しかも1年間って、測ったこともないし、何個売れていんだと言う質問すらわかりませんでしたが、逃げられません。
「何メートルかは分かりませんが、P A Xはベッド売り場の売り上げのX X%を占めます。云々云々。」
と話ていると。
「もう一度言うぞ。P A Xはお前の店で1年間で何メートル売れているんだ」
とまた同じ質問も今度は、不機嫌そうな表情と、強烈な目力で聞いてきます。
「わかりません」
横にいたH店長も
「それがわかると何がわかるんですか?」
と質問をすると
「1年間のホームファニッシングの、なんとかなんとか」
と長い答えが入ってきましたが、もう、僕にとっては恐怖でしかありませんでした。。。
これが、あと3日間続くと思っただけで拷問でした。
前の鶴浜のお話でも触れたように僕は、I K E Aのやり方を破って、成果が偶然出て、なぜかその姿勢を買われて、港北のセールスマネージャになったのです。I K E Aのやり方を順守していない。むしろ知らない。しかも、今回は職場での人間関係や信頼関係も構築されておらず、全く自信がない。
精神状態が乱れている上に、さらに、災難が降りかかって来ているのです。
試験になってみると、全くと言っていいほど、何も答えられませんでした。
周りが僕を心配し、テストする側も心配し、なんとテストが2日で終了してしまったのです。
3日間のテストを耐えれるほどの準備ができていないと言う判断でした。
「悔しい」なんて思いもありませんでした。むしろ、ホッとしてました。
でも、これは本当にI K E Aジャパンにとって一大事だったのです。
なぜなら、このテストは、I K E Aグローバル中でも1年間に数回しかやらず、その対象店舗は、売上上位の店舗しか選ばれないのです。
その店舗の花形である販売部長がそんな様子だったら、だめだこりゃって感じになったのです。
そして、残りの二日はテストではなく、その方々からの研修になって終了しました。
「いやー、勉強になりましたー」
なんて言葉を言った瞬間にぶっ飛ばされる雰囲気でした。
なにせ、全員分の出張費や人件費から考えても、莫大な金が動いていました。
そして僕は、その経費をかけて、I K E Aジャパンの顔に泥を塗ったわけですから。。。
そして、僕は自分の部下からは評価されていませんでしたが、その日以来、さらに、上司の上司、つまり、I K E Aジャパンのマネイジメント陣から疑いの目を向けられるようになったのです。
今までは、チームからは認められていませんでした。でも、上の人たちは、僕を認めていてくれていたのです。「カズは、いいやつ」「カズなら大丈夫」みたいな感じだったのですが、「こいつが港北のセールスマネージャーで大丈夫か」「他に適任がいるんじゃないのか」ってなったのです。
そんなことは僕はとっくにわかっていたし、自分でも自分をずっと責めていたのに、今度は人からもそう思われて、責められるようになってのです。
「一晩で人の評価ってこんなにも変わるんだ」と思いました。「別にやりたくてやったポジションじゃない」とすねました。
転職も考えて、転職サイトに申し込みました。何件の会社からもオファーも頂きました。でも、自分がやってしまったことや自分の今の状況を作っているのは自分なので、転職をしても何も変わらないと思いお断りをしました。
そして、また1年がすぎました。その間に店長のHさん、副店長のピタも異動、他の同僚の部長職の人も異動になりました。良い意味での異動でしたよ。
そして、なぜか僕だけが残されたのでした。
IKEAに入って4年。約束の5年まであと1年と言う時でした。
時間が来たのでこの辺で。