富士店リニューアル マエザワ5年間を振り返って

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長泉店がオープンして半年後に富士店のリニューアルオープンを行いました。

富士店のリニューアルは、長泉店よりも遥かに大変だろうと思いました。前にお伝えさせて頂いたように、長泉店のオープンではいろいろな新しい試みを行いました。商品構成はもちろんの事、作業の効率化と、接客時間の最大化にむけて様々な仕事のあり方を変えていきました。

しかし、それは新店舗だからできた事でした。ほぼ全ての人が新しい人であり、既存の人も新しいやり方でやるからと伝えて覚悟してきている数名です。

しかし、今度の富士店は違います。

今までのやり方があるのです。

働き方を変える事、変えられる事は誰もが嫌なものです。

だから上手くいくか心配でした。

商品構成や什器、雰囲気を変える外見のリニューアルよりも、働き方などを変える中身のリニューアルの方が遥かに大変なのです。

 

僕がやりたかった事は、雑貨業界の作業の単純化、標準化、専門化の3Sというもので、

単純化とは

今ある仕事を誰にでもわかる、できる単純なものにしていく事

標準化とは

作業の完成度を誰がやっても同じものにしていく事

専門化とは

難しい仕事はその道の専門家(多くの場合は正社員)がやる分業制度の事

です。

 

当時は人材不足だと言われている時代でした。

その中で、小売業は、少し昔の風習が残っており、パートさんは長い時間で働らくのが条件、的な考え方がありました。(うちの会社と言っているわけではありません)。

僕は、それを変えようと、仕事を細分化し、単純化し、1日の拘束時間が短くても働けるようにしたいと考えていました。

例えば、お子さんが幼稚園に行っている間の10時〜14時の4時間だけしか働けない人をレジクルーとして入って頂いたり、

週末や18時以降しか働けない学生さんも、その時間だけ働けるようにしたい。

そして人材不足を克服したいと思っていました。

それ以外にも、

商品の荷受けと検品だけやる検品クルーや、1日行動予定表や自動発注やチェックリストなど。長泉で試した事を全て富士店に持ってきました。

そして、店長には新しくS店長が配属されました。

僕は、S店長に伝えました。

「今ある長泉の働き方のベースは、試行錯誤をして作って上手くいったものです。でも、これが富士で上手くいくとは限りません。このやり方に固執させるつもりもありません。これらの取り組みの意図を理解して、既存店風にアレンジして欲しい。これが上手く行ったら、全店にコピペできると思う。」

ベース(土台)と意図はありながらも、その上の働き方は自由に設計してもらいました。

それからS店長と富士店のクルーは本当に必死にこのリニューアルと業務改革に取り組んでくれました。

そして、長泉でできた新しい働き方にピオンでやって上手く進化させてきたやり方が上手い具合にミックスさせ、良いスタンダードができるようになりました。

その後、富士店は、全店で1番売上の高いお店になります。

富士店でしっかりとした結果が残ると、翌年の静岡店は比較スムーズにリニューアルを行う事ができました。

この富士店の働き方があったからこそ今のピオンがあると思います。

本当にありがとうございます。

 

(写真は富士店の写真です)