IKEAにいた時のお話⑤ ソファ売り場担当として④ 完結編 2007-2008
<ブログ著者 前澤和宏について＞
皆さん、初めまして。株式会社マエザワ(店舗名ピオン）の３代目後継者の前澤和宏と申します。世界一楽しい空間を作るのが夢でそれを実現させるため静岡の家業に入社しました。ピオンが皆さんにとって地域のディズニーランドになりたいと思って頑張っています。会社経営をしたり、You Tuberをやったり、2児の父親だったり、ラッパーだったりします。このブログでは、僕の体験した事や感じた事を楽しくお伝えできればと思っています。宜しくお願いします。
1978.08.13生まれ
学歴 清水東高校卒・東京学芸大学卒・UC Berkeley Extension/Business Administration修了
職歴 Club Asia・For-side.com USA・For-side.com・TFMインタラクティブ・IKEA ジャパン
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（前回からの続きです）
ソファ売り場でのディスカッションタイムが終わると、今度は会議室に移動します。そして、店舗とレビューアー（審査員）とで分かれて、各部屋で話し合いをします。話す内容としては、①今回のワークで学んだこと、②今回のワークで気づいた改善すべきこと、③今回のワークで気づいたこれからも維持していきたいことの３項目を話し合い、それぞれもっとも印象に残ったこと３つに絞り込み発表をするというフォーマットが既に出来上がっています。
朝からのディスカッションで、精も魂も尽き果てていた僕は、「もう勝手にしてくれ」なんて思う気力もないぐらい疲れていました。でも、耳だけはちゃんと動いているんですよね。。。
お店のマネイジメント陣の話し合いを聞いています。「I K E Aのコンセプトを守るべきだ」、「今すぐ売り場を変えよう」「いや、本当の低価格の意味を再度決めるべきだ」、「こんなことをやってグローバル（本社）スウェーデンに報告されたら大変だ」。こういうピンチの時に、（と言ってもそんなピンチではないけど。。。）人間出るよなーっと黙って話し合いを聞いていました。
そして、③の「これからも維持していきたいこと」の話し合いになった時に、当時の店長のHさんと副店長のドミが口を揃えて、
「それはカズだ」
って言ってくれたんです。
「カズみたいな熱意のあるショップキーパー（売り場のマネージャー）を、これからも維持していきたいし、育てていきたい」と。
僕は、それを聞いて涙が止まりませんでした。
今まで、僕は必要ないと思われていると思っていたので。
当時、ソファ売り場のマネージャーはI K E Aジャパンの中で僕だけでした。他の店舗のソファ売り場のマネージャーは、他の売り場と兼任をしていたのです。だから、僕は自分の存在を示すべく、結果を出すために必死だったところも正直ありました。だから、奇策ばかりやっていました。そんな奇策ばかりやる僕を上司たちは一体どう思っているんだろうと不安になることもありました。誰もやっていないことをやるのは、勇気がいたし、とても後ろめたかった。不安でした。
だから、それを、このような形で評価してくれたことに本当に嬉しかった。
ずーっと泣いていました。（ブログを書いている今も、涙が出てきました。。。）
その売り場のテストは無事終了となりました。
その年、I K E A鶴浜のソファ売り場の売上昨年対比が世界で８位となりました。売上金額は日本２位でした。人気ソファ、カルルスタードを日本１売っているお店になりました。
僕は、役員会に呼ばれてプレゼンをしたり、カントリーのセールスマネージャーのクフと新しい接客専門のポジションを一緒に作ったりして、その後、1番売上の大きい、ベッド売り場のマネージャーに異動することになりました。
ソファチームのみんなは、今は、それぞれの場所で活躍していて、I K E Aの正社員で活躍している方々。馬を売っている方。ご結婚をされて海外在住の方。最近、1番びっくりしたのは当時学生だったA ちゃん。ご家業を継がれて建築士になって、「インスタグラムで家を売るインスタグラマー」として本なども出版されていて本当に感心しました。
今でも本当に本当に、大切な大切な友達です。
本当にありがとう。
僕がそのソファ売り場のマネージャーになる時に、「世界一元気なB A１（ソファ売り場）」にしたいと宣言しました。何をもって世界一かを決めるかと言われそうですが、それは言い出しっぺの僕が決めます笑
そして、このソファチームは絶対に「世界一元気なB A１」でした。
本当にありがとう。
次回は、「新天地！怒涛の港北店時代」をお伝えします。
気になるA ちゃんの本のリンクは以下です。
（写真は、ピオンの家具売り場の写真です。）