怒涛の港北編⑥ IKEAの頃のお話
(前回の続きです)
こうして、僕はセールスマネージャーから2Fの家具セールスマネージャー(ショールームセールスマネージャーと言われます)になったのです。
事実上、降格です!
ありがたいことに待遇面は変わらず、責任範囲が縮まりました。1Fの雑貨売り場のセールスマネージャーは、ロレンスと言うオランダ人がきました。と言うか、僕が彼の履歴書を見て一次面接をして採用しました😅自分のポジションを明け渡すのになぜか僕がやってましたが、1Fの雑貨売り場のみんなにも申し訳ない気持ちだったし、なんとかいい上司について欲しいと思い必死でした。
ロレンスとは、その後、家族ぐるみの付き合いになるのですが、その話はまた今度で。
そして、MSさん、MCさん、SJ、NTさん、MKさん、YKOさん、僕の7名のショールームマネージャーチームが出来上がったのです。
その頃、IKEA立川がオープンする1年前でした。そして、この港北店から多くのベテランマネージャーたちが異動していきました。役職はあれど、キャリアも1番下っ端だった僕は、一気にベテランになりました。うまくできてなかったとはいえ、4年もセールスマネージャーをやっていれば、もうベテランの域です。
そのタイミングで店長も変わりました。ウルと言うオーストラリア人です。オーストラリア鉛りがすごい。しかも、英語のネイティブスピーカーだから遠慮がない。
今までは、英語が第1外国語でないヨーロッパ人と英語で話をしているので、お互いそれなりに正しい英語を使うと言う配慮があったのです。しかし、ネイティブは違います。
間違った日本語を話しても通じちゃう日本語のように、よくわからない英語をバシバシ使ってきます。ネットで調べても出てこないニュアンスです。
でも、ウルは僕を認めてくれた。
みんなからソッポを向かれた僕を拾い上げてくれたのです。日本に来る前に僕の前評判も聞いていたと思います。今まではH店長に守られていたから「今回はヤラレるだろうなぁ」と思って不安でした。でも、ウルは僕を認めてくれたのです。
そして、戦略の建て方を教えてくれました。
組織で動く前に、まず戦略を立てろ!
戦略とは明確にすること!
明確にするとは誰でもわかるように文面化をすること!
これを徹底的に鍛えられました。
なので僕は、IKEA港北の家具売り場はこうすると言う戦略を必死で立てて、文章にして、毎週の会議で発表していきました。もちろん、IKEAのマニュアルに沿って、IKEAジャパンの方針に添いながらも、自分たちが向かうべき方向を決めて作りました。
100枚以上になりました。
文面化して、許可がおりたら、今度はその資料をもって売り場に行って、マネージャー陣に落とし込み、そして、そのマネージャーが動きやすくなるように、横の部署の調整を図りました。
上司の仕事の半分は、人財育成。
残りの半分は、社内調整です。
フラットな組織を目指しているIKEAでは、その社内調整がかなり難しいのですが、文面かされた戦略があると力一杯交渉ができてスムーズにことが運んでいきました。
先日のコマーシャルグロスレビュー(僕が何も答えられなかった売り場のテスト)で、最後にドイツ人のカンペが残してくれた言葉。
Clarity Is Growth
明確化こそ成長だ!
まさに、この言葉がピタッときた瞬間でした。
僕がこの店でやりたいこと、それは、
人の成長
そのために、
1、チーム団結力の強化
2、IKEAの販売方法の教育
3、後継者を作る
この3つが自分自信の中でも明確化されたので前に進めました。
それからの2年間は必死でしたが、楽しくいきいきと働くことができました。
IKEAの中で忘れられない思い出となっています。
IKEA港北ショールームのみんなどうもありがとう。
時間がきました。
次回は、IKEAの本部にいく話をいたします!
<ブログ著者 前澤和宏について>
皆さん、初めまして。株式会社マエザワ(店舗名ピオン)の3代目後継者の前澤和宏と申します。世界一楽しい空間を作るのが夢でそれを実現させるため静岡の家業に入社しました。ピオンが皆さんにとって地域のディズニーランドになりたいと思って頑張っています。会社経営をしたり、You Tuberをやったり、2児の父親だったり、ラッパーだったりします。このブログでは、僕の体験した事や感じた事を楽しくお伝えできればと思っています。宜しくお願いします。
1978.08.13生まれ
学歴 清水東高校卒・東京学芸大学卒・UC Berkeley Extension/Business Administration修了
職歴 Club Asia・For-side.com USA・For-side.com・TFMインタラクティブ・IKEA ジャパン
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